『僕は早合点しすぎる。そして勘違いもはなはだしい。』
ってことに最近、やっと、今になって、ようやく気付いた。
むしろ自分は冷静で、(いつでもとは言わないまでも)かなり正確に状況判断できる人間だと思っていた。
今まで自分が起こしてきた数々の失敗の大きな要因がこれだったんだなって思った。
ところで、ダンス・ダンス・ダンス
『(前略)ただ単に受け入れた。そのまま信じたわけでもないし、信じなかったわけでもない。(中略)自然に滲みこませただけだった。それはあくまで可能性にすぎなかった。しかしその可能性の含んでいる力は圧倒的であり致命的だった。(中略) 可能性はあるのだ、と僕は思った。そしてそう思った瞬間に何かが終わったような気がした。とても微妙に、そして決定的に、その何かは終わってしまったのだ。何かとはいったい何だ? (中略)僕はまた孤独になった。(中略)僕はたまらなく孤独だった。・・・・ダンス・ダンス・ダンスより』
・・・話す言葉が見つからない。 可能性が含んでいる圧倒的で致命的な力。何かは終わってしまった、そして終わってしまった何かとは何だ? 実体のよく見えない、しかし”終わって”しまった何か。そんなものに囲まれながら生きている気がする。 だから今、必死にあがいてるんだろう。そんな気がする。
『様々なものが失われていく、と僕は思った。失われ続けている。いつも一人で取り残されてしまう。こんな風に、いつもこんな風に。・・・・ダンス・ダンス・ダンスより』
ところで、僕には失われる何かが、その失われる何かすら・・・あるんだろうか? たぶん、あるんだろうな。あるはずだ。そう思いたい。
『いったい何処までが現実なんだろう、と僕は思った。(中略)いったい何がオリジナルの現実なんだろう?考えれば考えるほど、真実が僕から遠ざかっていくように感じられた。(中略)でもそれは現実であるはずだった。何故ならそれが僕の記憶している現実だからだ。それを現実としてみとめなくなったら、僕の世界認識そのものが揺らいでしまうことになる。・・・・ダンス・ダンス・ダンスより』
『僕はたまらなく孤独だった。僕は何かにつかまりたいと思った。しかしまわりを見回しても、つかまるべきものは何もなかった。(中略)僕は泣きたかった。でも泣くことさえできなかった。・・・・ダンス・ダンス・ダンスより』
もちろん、いつもじゃない。ほんと、ごく時たまだけれどこう感じることがある。そして堪らない気分になる。
『でもたぶん駄目だったろうと僕は思った。結局彼ははじめから決めていたのだ。彼はきっかけを待っていただけなのだ。(中略)それが唯一の出口だということが彼にはわかっていたのだ。彼はその出口の扉のノブにずっと手をかけて待っていたのだ。(中略)いつかは扉を開けなくてはならないのだ。それは彼にもわかっていた。彼はただきっかけを待っていたのだ。・・・・ダンス・ダンス・ダンスより』
全部が全部じゃないけれど、思い起こしてみると「実ははじめから決めていた(決まっていた)」ってことは、よくある。いや、よくあるどころではなく、ほとんどがそうかもしれない。理屈ではなく、感情で、感覚で、本能で、決めていること。実にたくさんある。 ただ、本人も(いや、本人が一番かもしれない)そのことに気付いてないだけなのかもしれない。
だから、次みたいになるんじゃないかな。
『単純そうに見えても単純でない。根っこと同じだよ。上に出てる部分はちょっとでも、ひっぱっているとずるずる出てくる。人間の意識というものは深い闇の中で生きているんだ。入り組んでいて、複合的で・・・・・解析できない部分が多すぎる。本当の理由は本人にしかわからない。本人にだってわかってないかもしれない。・・・・ダンス・ダンス・ダンスより』
いろいろなことを僕に教えてくれた(考えさせてくれた?気付かせてくれた?)このダンス・ダンス・ダンスだけれど、最後に次のフレーズで終わりにしようと思う。これまた、今の自分にピッタリ、そして必要なもの。
『何か物を書くのも悪くないな、と僕は思った。僕は文章を書くことは嫌いではないのだ。(中略)僕は何か自分の為に文章を書きたいというような気持ちになっていた。 そう、僕はそれを求めているのだ。・・・・ダンス・ダンス・ダンスより』
『耳を澄ませば求めているものの声が聞こえる。目をこらせば求められているものの姿が見える。(中略)標語じゃない。生きる姿勢を言葉にしただけだ・・・・ダンス・ダンス・ダンスより』
こうやって自分を投影しながら、共感しながら、一体化しながら、入りこみながら小説を読んでいくのは、もしかすると邪道なのかもしれない。小説はあくまでも小説、といった態度の方が正当な読み方なのかとも思う。
でもこれが自分のやり方。自分の生きる姿勢。自分の求めるもの。だって、今の自分にはそれしかできないから。
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